4:役員の紹介
3:最近の所報・ニュースレター
2:研究所の活動計画
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農と自然の研究所は、2000年5月20日に設立されました。設立当初の会員数は約300人で、理事は18人でした。その後2001年9月7日に、福岡県から特定非営利活動法人(NPO法人)認証を受けました。2010年4月解散時の会員は903人でした。現在は任意団体として、宇根豊を代表としながら、主にNPO時代に作成した出版物などの販売を中心に活動しています。

 赤トンボは人に親しまれ、詩に歌われ、群れ飛ぶ風景はよく表現されてきましたが、それが田んぼで生まれていること、まして百姓仕事によって維持されていることは、2400年間の水田稲作の歴史の中で、一度も表現されることはなかったのです。それがこの国の「自然観」だったからです。それほど自然はあたりまえに身の回りに存在し、ただ満喫していればよかったのです。ところが、「農」が人間の身近にあらねばならぬ理由が、これほど忘れ去られてしまうと、身の回りの環境はどんどん荒れていきます。しかも多くの人には、荒れてきたという自覚すらなくなっています。とうとう、赤トンボが田んぼで生まれていることを口にせねばならなくなったのです。
 ところが「農」がこの国の自然をどう形成しているのか、百姓仕事が自然をどう支え、どう変化させているのかは、とても重要なことなのに、ほとんどわかっていません。たとえば畦に咲く花にどういう価値があるのでしょうか。どうして生きものは田んぼに集まってくるのでしょうか。なぜ農業体験のない都会人ですら、棚田を美しいと感じるのでしょうか。なぜ都会の子どもが「田んぼに石ころがない」ことを不思議がるのでしょうか。これを説明できるような言葉が求められています。
この研究所は「農」が生み出すカネにならないものを、百姓が胸を張って表現し、国民がその通りだと言って支援するための思想や、事実や、摂理や、農法や、情報や、感性を深めるために設立されました。赤トンボや棚田や畦花は例に過ぎません。あまりにも多くのモノが手づかずで野に吹きさらされています。この研究所は百姓仕事の中で、一つ一つそれをひろっていくのです。
 この研究所には、さまざまな考えの人間が同じ思いに根ざして集います。あなたも寄ってみませんか。
     (設立趣意書から)